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旅する音楽家のジンが、夜、宿で歌を口ずさんでいると、いつのまにか、そばで女の子が聞いていた。音楽が好きならいっしょにやってみようというと、女の子はふしぎな石をジンにわたした。それは、たたくと音のなる石、「カンカン石」だった。初めて手にしたジンが、石を集めようと準備をしていると、女の子はいなくなってしまった。宿のおかみはきつねにばかされたというけれど……。信じることのすばらしさを教えてくれる物語!
旅する音楽家と女の子(子ぎつね)の交流を描いた
心温まる物語です。
キーとなるのは「かんかん石」
その石を集める約束をし、カバンを預けた音楽家
持ち去る女の子・・・
戻ってこない女の子を信じて待つ音楽家
「キツネに化かされた」と言う、宿のおかみ・・
登場人物は多くはないですが
ひとりひとりがとても効いていて
静かにお話は流れます。
女の子は石を集めて戻り
響く音の出る石が木箱に並べられ
鉄琴(木琴?)のような楽器が出来上がるところも
わくわくします。
信じることのすばらしさを穏やかに描いた
月のほほえみのような一冊です。
柔らかいタッチの絵も、とても合っています。
(やこちんさん 50代・ママ 女の子20歳)
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