平穏無事な家族にみえるけど みんな何かを隠してる。
そのお手伝いさんが来てから 八木原家に暗い翳りがさしはじめた。
七十歳の八木原亮子は名家の未亡人。 使用人を雇うに当たり、身許など調べない主義。 お手伝いにきた十九歳の山中千津は、 丁寧な仕事ぶりから長男の秀、次女の圭子、 嫁の康代、孫の秀一郎からも 信頼されるようになった。お金に苦労することも、 将来の心配もない八木原家だったが、 千津が来てから一家の歯車が狂い出し、 徐々に彼らの裏の顔が見え始め――。 家族の繋がりを問うミステリ。
プロローグ 第一章 家族 第二章 週末 第三章 過去 第四章 風 解説 山前譲
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