アドルノの遺作。 用語解説による哲学入門!
46回に亙りフランクフルト大学で行われた円熟期の連続講義。観念論と実在論、合理論と経験論、唯心論と唯物論など数多の基本用語に論及しつつその哲学的意義と作用を平易に解説。
今日から始まるのこの講義には、「入門」あるいは「導入」という副題が添えられています。この副題には二つの意味があります。というのも、この副題からは、「哲学用語入門」と同時に「哲学入門」という意味が想定できるからです。こうした二つの意味は意図されたものです。この講義には二つの目的があります。一つは皆さんに哲学用語に接してもらうことです(…)と同時に用語の説明を通じて、いささか目新しく普通とは違うやり方で皆さんの哲学への導入をはかるという目的もあります。(…)哲学の問題はどこまでいっても言葉の問題なのです。(本文より)
|