初版は1966年になっていました。
感想のタイトルに書いたように、図書館借り借りてきたこの児童書には、当時のまま「全国学校図書館協議会選定・必読書」シールが貼ってあります。
ISBNコードもついていないほど、かなり古い児童書です。
私自身、子どもの頃にも存在していた作品ですが、いろいろな絵本や児童書、昔話と出会った「今」、読んで、とても楽しい作品だとわかりますが、
子どもの頃に読んでいたらどうかな〜、話的には面白いですが、その面白さが半分も分かっていなかったかも……。
そのまま読んでも、魅力的な作品ではありますが、出来たらいろいろな作品・昔話に触れてから読むと、さらにお薦めです。
主人公の「きつね」は、最初、飼い主に聞いた「昔話のきつねみたいなドジはしないぞ」と、意気込んでいろんなことに挑戦するのですが、最初は失敗ばかり、そのうち「自分のやり方」ができてきて、だんだん森のみんなや村の人たちとも仲良くなります。
この話の前半に語られている昔話はどれも有名な昔話で、
ブドウの話とか、魚の話とか、魔法のテーブルの話とか、クスクス笑ってしまいました。
字の大きさも、センテンスもとても読みやすく、さすが、「ロシアの昔話を翻訳されたら日本一!」といっても過言ではない、内田莉沙子さんの翻訳児童書だなぁと、感心しました。
作品的には小学校中学年くらいから十分楽しめますが、たくさんのお話に触れているお子さんでしたら、なお楽しめる物語です。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子15歳、女の子10歳)
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