ボタンゲームに夢中だけど負けてばかりのテルさん。それでもやめられないテルさんのもとに現れた友達のモンさんは……。魅惑のゲームにはまったテルさんと、旅が大好きなモンさんの不思議でおかしなものがたり。あたたかな友情を描いた色彩 豊かな絵本。――おおきな風のかたまりがぶうぶう吹く日だって、花たちが吹き飛ばす花粉のせいで目がショボショボになってたまらない日だって、火曜日になればテルさんはでかけていきます。テルさんには、ボタンゲームのない生活なんて考えられません。
「友達っていいな。」と優しい気持ちになるテルさんとモンさんの心温まるお話です。
大好きなボタンゲームに参加するためには,自分の持っている物を一つだけ持っていかなければなりません。そのために大切ししていたカラフルな地面までもなくしてしまうテルさん。でも,旅に出かけているモンさんから預かっっているイスだけは守り通します。
旅から帰ってきたモンさんは,テルさんがなくしたカラフルな地面を観て全てを悟ります。そして,再び旅に出る前に内緒でテルさんの地面のあとに種をまいていってくれます。モンさんがまいた種は,テルさんが大好きなボタンゲームに参加できるようにとたくさんの実をつけてくれます。
自然に,当たり前のようにテルさんとモンさんはお互いを思いやり,友達の温かさを空気のように私たちに与えてくれます。
絵のタッチもとても綺麗でご婦人やボタンゲームの会長さんも,心に飛び込んでくるような存在感を与えてくれます。
絵本は絵が命。子ども達に見せたい絵本です。
(うふふさん 40代・せんせい )
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