消防車を追いかけて、それっきりどこか得行ってしまったジョナ。親友のジョナ。
最後に言葉を交わしたジョーは、彼を引き止めなかった自分、学校をさぼっていることを(最初はすぐ戻ってくると思っていた)ジョナを守るために、ジョナの行先を黙っていたことにひどく罪悪感を抱きながら毎日をやり過ごしていきます。
ジョナが行方不明になってからの周りの人たちの動きをジョーの目から見て読んでいると、“あぁ人間って、こういうところあるよね〜”と、思います。作者の人間心理をさりげなく醸し出すような描写は、どの本を読んでいても、さすがだなと思いました。
全体が「行方不明」ということを取り扱っているにもかかわらず、内容がずっと暗いわけでなく、リアルに怖いシーンでもなぜか笑いを誘うようなやり取りや描写があったりして、
読んでいて面白かったです。
「アナ」という女性が物語のカギを握っているのですが、
主人公とのかかわり方もすごく読ませてくれました。
小学校の高学年くらいからでも、内容的には十分読めますが、共感できるのは中学生・高校生くらいからかなぁと、思います。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子11歳)
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