政夫が中学生の時、病気がちな母親を手伝うため、二つ年上の従姉・民子が、家に同居していた。政夫と民子は、幼い頃から大の仲良しだった。しかし、世間体を気にする大人たちに二人の仲を注意され、かえって互いを異性として意識しはじめる。ある秋の日、野菊の咲く道で二人は淡い恋心を伝え合う。
●編集者コメント 100年前の作品ですが、幼なじみの二人が、互いを異性として意識していく過程がリアルに感じられます。何世代にもわたってヒロインを変えながら映画化される理由もよくわかる、まさに「初恋物語」のベストセラーです。
野菊の墓を読んだのはもう何十年も前のことです。共感できるところがいっぱいあって、とても感動しました。けれども最近、これを読んでも、やはら共感できるいっぱいあるお話だと思いました。どんなに時代が変わっても、人の気持ちは変わらないものだとつくづく感じました。これはほんとに素晴らしいお話だと思います。 (水口栄一さん 60代・その他の方 )
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