漢字の復習も大事だけれど。 やっぱり楽しい「かんじのぼうけん」続けてみませんか。 部首ごとに漢字をまとめたこちらのシリーズ、案内してくれるのは五味太郎さん。 「にんべん」「さんずい」とやってきて、まだまだ奥が深い漢字の世界・・・。
今回は「きへん」。 「樹木の種類・状態・性質、木の部分などを表す」のだそうです。 「木」と二つに割れる意味の「兆」が合わさり、二つに割れる実の「桃」に。 「木」と順序を表す意味の「弟」を合わせて、一段ずつ踏み上がる木のはしごの「梯」。 「植」は、木をまっすぐに立てることから「植える」になったんですって。 木の特徴にさまざまな意味が加わって、おなじみの漢字に進化しているんですね、おもしろい!
漢字の成り立ちとその意味が頭の中でつながると、なんだかスッキリしてきます。 さらにそのイメージをふくらませてくれるのは、マンガのようなイラスト。 ハラハラドキドキ合「格」発表、笑う人いれば悔しがる人がいるのも世の常。 どう?すてきでしょ?ちょっと得意げなメス牛の模「様」はお花柄・・・春用なんですって、オシャレ! ウィットに富んでて温かくて、なんだか漢字がおしゃべりしてるみたい。 合間に登場する「きへんコラム」、こちら大人の方は必読ですよ。 「きへん」に「春」となれば「さくら」とゆきたいけれど、春は「つばき」にゆずります。 木が二つ並んで「林」、一つ重ねて「森」、じゃぁ4つ重ねたら・・・「ジャングル」とか?! 「遊んで書いてみると不思議な気分になりますよ、ひまなときにやってごらん。」 五味さんにそう言われたら・・・やってみずにはいられませんよね!
70字もの漢字が登場するのにとても読みやすいのは、画数順に並んでいるから。 これは漢和辞典を引く練習にもつながるというから、本当にありがたい。 意味や成り立ち以外に、一字ずつ読み方・熟語も載っていて、 押えるところは、ちゃんと押えてくれているんです。
すっかりそのペースに乗ってしまった「かんじのぼうけん」。 実は最後にもうひとつ「てへん」が待っているんです。 こうなったら勢いに乗って・・・次の冒険、進むしかないでしょう!
(竹原雅子 絵本ナビ編集部)
この本は、漢字を「部首」でまとめた本です。Bは「きへん」。「きへん」には「木」に関係する漢字が集まっています。1つで「木」、2つ並べると「林」。もう一つ重ねると「森」になります。「松」「杉」「柿」「柳」「桜」のように、「木」の種類を表す漢字もたくさんあり、「机」「板」「枠」「柵」「柄」「栓」のように、「木」でできているものを表す漢字もたくさんあります。本全体から「木」の匂いがしてきそうな1冊です。 ぱらぱらめくって、「きへん」の漢字を楽しんでください。きっと「きへん」マニアになれますよ。
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