男がシカ王にいのちを助けられた恩を忘れ、誰にも言わないという約束を破り、王様に金色のシカの住んでいる場所を教えてしまいました。王はシカ王の話を聞き、シカの話に感心し、以後シカと人間は仲よく暮らしたというお話です。仏教では、さとりにいたるための実践の方法(道)を説かれました。「八正道」といいます。正道、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念、正定。正しい智慧を持ち、正しい道理を思索していこうというものです。この物語は、仏教のこうした智慧やいのちをたいせつにすることを説いています。この絵本を読んで、子どもたちに約束は必ず守ること、恩は決して忘れてはいけないことを伝えていきましょう。
自分の命を助けてもらった金色の鹿に、自分のことは内緒にする
ことを約束した男が、約束を破ってしまいます。
金色の鹿の居場所を教えた者に、たくさんの褒美がもらえると
知ると金色の鹿との約束を破ってしまいます。
王さまは、「相手が獣とはいえ、命を助けてもらった恩を忘れると
は・・・・・・。ああ、なんて愚かなんだ。男を捕らえよ!」
「王さま、あんな男に関わるのは恥です。あの男を許してやりまし
ょう」と、金色の鹿の言葉に感動しました。それからは、獣たちと
平和に暮らせるようになったインドの昔話でした。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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