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夕方、少年探偵団員は、ねずみ色ずくめの紳士に会った。その人は、なんと骸骨紳士だったのだ。二十面相の実体が明かされる!
※「少年クラブ」(雑誌)に昭和32年(1957年)1月号〜12月号まで掲載
サーカス団、団長の笠原氏一家に襲い掛かる骸骨男の不気味な復讐劇。少年探偵団と名探偵・明智小五郎が神出鬼没の怪人を追いかける。
装丁・挿絵:藤田新策
【感想】
娯楽が少なかった時代、時々やってくるサーカス団に、人々が熱狂していた様子が、生き生きと描かれている。生でサーカスを見た経験があれば、臨場感満載。私は子どもの時に、サーカスを見に行ったので、その時の不思議な感じや、ドキドキハラハラや、移動しながら生計を立てている人たちの独特の雰囲気を思い出した。子ども向けに書かれたミステリーだが、大人も十分楽しめると思う。
アナログな仕掛けが、ややコント風にも思える。残酷な描写はないが、執念深い犯人の心理が怖い。秋の夜長に、ぜひ。 (渡”邉恵’里’さん 30代・その他の方 )
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