「自分にぴったりのものってどうやって見つけるの?」
あたらしいおうちをつくろうと考えているさるくん。でも、どんな家をつくればいいのか、どんな家が自分にあっているのか、わかりません。 「どんな家がいいかなあ?」と悩むさるくんに、通りがかったねずみさんが自分のおうちを見せてくれます。それをきっかけに、他の動物さんたちも、おうちに招待してくれます。 みんなのおうちを見ていくうちに、さるくんはみんなが自分のからだの大きさや、好きなことにぴったりのおうちに住んでいることに気づきます。さて、さるくんはどんなおうちをつくったのでしょうか……!?
村田エミコさんの版画絵がなんとも味わい深い魅力のこの絵本。横に長い判型で、動物さんたちの住んでいるおうちによって、横にめくったり縦に広げたりして眺めます。すると、ぐっと奥行が出たり、どどーんと高さが出たりと、シーンによってまったく空間の印象がちがって見えるのが驚きです。
あの家はこういう理由でねずみさんにぴったりなんだ、きりんさんにぴったりなんだ……と考えながら、自分にぴったりってどんな家だろう? と真剣に考えるさるくんの姿に、「ぴったり」を探すことって、自分をまるごと知ることなんだな! と驚きとともに気づきます。 そんなさるくんが、考えた末につくった素敵なおうちには、思わず遊びに行きたくなってしまいます。 そして、動物さんたちのそれぞれのおうちを見比べながら、「私にぴったりなおうちってどんなおうち?」と、子どもと一緒におしゃべりするのも、夢が広がりそうです。
(光森優子 編集者・ライター)
さるくんは自分にぴったりな家を作るため、いろんな家を見に行きます。でも、どの家もさるくんには合いません。そこで…。自分にぴったりなものをみつけるのって、なかなか難しいです。好きなものが自分に合っているかというと、そうでもありません。さるくんはいろいろな家を見ていくうちに、自分に合うことと、合わないことに気がつきました。そしてとうとう、自分にぴったりな家を作ったのです。このぴったりは、サイズだけでなく、木登りができるというさるくんの好みもちゃんと入っています。
さるくんにぴったりなおうちって、どんな家?ねずみさんは小さい家、きりんさんは縦長の家、ぞうさんは広い家。いろんなおうちを見てまわったけれど、さるくんにとってのぴったりのおうちを見つけられない、さるくん。そんなさるくんが建てたおうちとは?版画の絵本もいい味がありますね。
(ぼんぬさん 40代・ママ 女の子4歳)
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