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富山県の森林研究所で無花粉スギの研究をする斎藤真己さん、42歳。普及のためには、木材として使える無花粉スギを交配によって創ること。花粉症のない未来を願い、20年近くも地道に研究を続ける斎藤さんの軌跡を描きます。
数年前に発症した新米花粉症患者の私。
息子の通う小学校でも、既に花粉症の生徒がいます。
著者同様、国民病と言われる前にスギを伐採するなどして何とかできなかったのかと半ば恨みがましく思っていました。
しかし、杉が植えられるようになった理由、杉を伐採していない理由が書かれ、我々の側にも責任があったのだと知りました。
そんな現状を心苦しく思いながらも、花粉を出さない杉を見つけようと根気強く研究を続け、見つかってもそれで良しとせず、建築木材として活用できる無花粉杉を作ろうと更に続ける。
とても志の高く、根気強い人間性に感服しました。
実際任されたら数時間で投げ出す自信のある地味な作業をずっと諦めずに続けてきた研究者たちに敬意。
そして、遺伝子学や植物の生態にも触れられているので、理科が好きな子にぴったりです。 (ヤキングさん 30代・ママ 男の子10歳、女の子4歳)
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