おーちゃんは、桜の花ほどの小さな、まだ子どものおばけです。そんなおーちゃんに”ぼく”が初めて出会ったのは、「おばけ屋敷」の春の庭先でした。おばけは、人間の悲鳴を食べて大きくなって、おばけ恒例の秋の渡りに備えなければなりません。だのに、おーちゃんときたら、泣き虫で、いつまでもウジウジして、人間を脅かすことができません。みかねてつい、ぼくは不動産屋を泊めたり友だちを呼んできたりして、チャンスをつくってやるのですが・・・・・・。甘えるおーちゃん、なぜか放っておけない”ぼく”。 これは、町はずれのぼろ家に住みついた”ぼく”とおーちゃんの、奇妙だがしかし、ほのぼのとした、心温まるお話です。雲おばけや湯気おばけといった愉快なキャラクターも新鮮です。 雑誌『母の友』に好評連載された「おーちゃんのはなし」5話と、書き下ろし1話を加えて、ぜんぶで6話を収録。ユーモアあふれる挿絵と、ユニークなおばけの生態(?)が楽しい、ちょっとお洒落な一冊です。
とっても小さいおばけのおーちゃんと、お人よしの男の子との心温まる?交流をユーモラスに描いた絵本です。おーちゃんがおばけのくせに泣き虫だったり、かわいらしくて、おばけの恐い子どもでも大丈夫だと思います。 (みゆりんママさん 30代・ママ 女の子3歳)
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