結末のどんでん返しに驚き大笑い――。クライマックスが華麗なミステリーを集めました。サキ「開いた窓」、ロアルド・ダール「ヒッチ=ハイカー」、ヘンリイ・スレッサー「アミオン神父の大穴」、ピーター・ラヴゼイ「ミス・オイスター・ブラウンの犯罪」、泡坂妻夫「雲見番拝命」の、5編を収録。
【内容】
・「開いた窓」 サキ
・「ヒッチ=ハイカー」 ロアルド・ダール 1977
・「アミオン神父の大穴」 ヘンリイ・スレッサー 1962
・「ミス・オイスター・ブラウンの犯罪」 ピーター・ラヴゼイ 1994
・「雲見番拝命」 泡坂妻夫
(赤木かん子 解説より)
「第一級のストーリーテーラーのみなさんの、最後にアッというオチのついている作品ばかりを集めました」
【感想】
読書の醍醐味は、きっと、「見えない」ことだと思った。テレビなどだと、登場人物や舞台が見えるので、想像力に制限がかけられてしまう。しかし、本なら、作者が書かない限り、登場人物や場面などを、自分の好きな感じに想像する余地ができる。書かれていない部分を推理して、あれこれ考えてみて、最後に想定外の展開が待っているのも、大きな楽しみだ。
この短編集は、いろんな場面の、意外な展開を集めている。ぜひ、自分で読み進めて、展開を楽しんで欲しい。
個人的に一番好きな作品は、「ミス・オイスター」。あんなオチってないだろう!と思い、ゲラゲラ笑った。いい人ばっかり出てきて、おせっかいを焼いても、あれじゃぁねえ…
どの作品もドキドキワクワクしながら読み進められるし、読みやすいので、ミステリーが苦手な私にも、十分楽しめた。外国の作品が続き、最後に日本の時代物があるという編集も、お洒落だ。
短編がすきになったら、その作家の別の作品もぜひ。 (渡”邉恵’里’さん 30代・その他の方 )
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