すごくよかったです。素直に感動しました。
表紙絵は慈悲深いテレサの若き頃の姿でしょうか。
個人的には晩年のやせ細った年老いたテレサの姿が印象に残っていたので、こうして改めて彼女の一生を追って見せてもらうことで、
当たり前ですがテレサにも若い頃があったのだと実感できたした。
作者はこれまでにもテレサについての執筆や講演活動を行ってきた熱心なカトリック教の教徒さん。これまでカトリック系の小中学校の教師を務めていて、作家であり、教育評論家でもあるそうです。
ですから、こんなにもテレサについて愛情深く、しかもそれだけで終わらず、彼女の生涯をわかりやすく伝えてくれているのかなと、思いました。
また、おむらまりこさんの絵が、このお話にとても合っていて、優しいだけではないテレサの強いこころざしが1つ1つの絵から伝わってきました。
特に、貧しい人たちのためにテレサが砂糖を集めていると、それを聞いた4歳の子どもが彼女を訪ねてきて「ぼくが三日間たべるのをがまんしたさとうです」と、渡すところは、ジーンとなってしまいました。
おむらさんの絵の中でもこのシーンはとても好きです。
小学校高学年くらいの子どもたちに、ブックトークや読み聞かせなどで紹介したい作品です。