【内容】
様々な国の言葉を、作者自身の豊かな感性によって、翻訳を試みた一冊。
ことばの数、52。(単語、あるいは簡単な文章)
言語の数、34。
それぞれに、作者の解釈、素敵なイラスト、原文と音声(カタカナ表記)がついている。含蓄のある、素敵な、一筋縄ではいかない言葉たちの納られた図鑑。
【感想】
ちょっと変わった世界旅行をしたい人にお勧めしましょう。
作者はいろいろな国に住んだことがあるそうです。実際にその言語が話されているところに居たか、居なかったかはわかりませんが、なんとなく、その言葉を実際に口に出してみたり、使っているところを見たり聞いたりしていそうな、生々しさが感じら得ました。ほどよく抽象的な、素敵なイラストが、いろいろな想像をかきたててくれます。あまり説明的すぎないので、読者が空想する余地もあって楽しめます。
外国の言葉でも、実感できるものは、なんとなく、その言葉をつかめるような気がしてしまいます。全然想像もつかないような言葉もあるけど、それはそれなりに楽しめます。わかっても、わからなくても、なんとなく楽しめてしまう不思議な一冊。
日本語からは4つも言葉が紹介されています。是非、実際に本を眺めて味わってみてください。自分にとって母国語だけれども、意外と、言葉について深く探求したことがないし、なんとなく使ってしまっていて本来の意味があいまいになっている言葉も多いのだなあ、と感じました。
個人的に、一番好きな言葉を探してみるのも楽しい。行ったことのない国や、知らない言語を話す民族に思いを馳せるのも楽しい。この本はいろいろな楽しみかたができます。年齢問わず、誰でも一度は眺めて欲しい一冊です。