沈んだ様子の男の子に一匹のワンちゃんが近寄っていきます。一緒に遊んでほしいのです。でも男の子は、その気になれません。だって、男の子には、とびっきりの友だち、オスカーという犬がいるから。オスカーは死んでしまったけれど、でも、いまでも とびっきりの友だちだから・・・。
それでも寄っていくワンちゃんを、男の子は少しづつ少しづつ受け入れていきます。一緒にいることで心が落ち着いていったから。小さいワンちゃんを守ってあげたかったから。そして、それはオスカーを忘れることではないと わかったから。
男の子とワンちゃんが互いに寄り添うことで得られた、ぬくもり、あたたかさ、心地よさ、安心感を、絵本を読んで一緒に感じて、心の奥がじんわりと温かくなりました。男の子を静かに見守っているお母さんの存在もすてきでした。