「つきよのたけとんぼ」 みんなの声

おじいちゃんの作る竹トンボは、親友のハルオからもらったくっきりと銃弾のあとがのこるナイフで作ります。ハルオは、妹のナツコに覆いかぶさり息をたえた。ハルオが命がけで守った妹のナツコの命があってよかったと涙が止まりませんでした。おじいちゃんもハルオから渡されたナイフが命を救ってくれて・・・・・・遊び仲間の命もハルオに救われて・・・・・・
母親の愛、兄妹の愛、戦争のなかを必死で生きてきたんだと涙が止まりませんでした。

図書館の新刊コーナーにあり
先日、素敵な竹とんぼをいただいたこともあり
また、梅田俊作氏の作品ですし
迷わず、お借り〜

と、軽々しく借りてはいけない作品でした

カタカナで書かれている文は
初め何を言われているかわからなかったのです
これは・・・軍事教育の場面？？？
ひどい・・・

ハナのおじいちゃんの話しを聞いているタロは
「虐待や・・・」
本当に
考えられない状況が続きます

お話しとは、思えない
臨場感が次から次へ

胸が潰れそうな
そんな気持になってきます

それでも、ハナのおじいちゃんのおかあさんの
凛とした姿勢・・・
涙が溢れてきて、どうしようもありませんでした
私には、とても無理です

でも、今から71年前
こんな方がたくさんいらっしゃったんでしょう

最後は、ホッとします
これがとてもありがたいです

ちょうど、ブックトークで
テーマが「戦争」の方がいらして
これもまたご縁・・・！？と
この絵本も紹介してみました

梅田さんの絵がなんとも素敵です
最後のページには
参考になった
本物のナイフの写真もあります

「平和」を考える絵本として
小学校高学年から大人まで
幅広い年齢に、読んでいただきたいです

久しぶりの梅田俊作さん作品。
タイトルからは想像できない、痛烈な内容でした。
おじいちゃんの作るたけとんぼは、戦争で死んだ友だちから譲り受けた技とナイフで作られていきます、
しかもそのナイフが戦闘機の機銃掃射から命を守り、手渡した友だちは死んでしまったという出来事に、鋭い苦痛を覚えました。
親兄弟を戦争で失い、人の心も異常だった時代の海辺の物語。
創作だそうですが、巻末に掲載されているナイフの写真が、物語を生々しくしています。