スイスで出版された、捨て猫のクリスマスストーリー。
黒いこねこは、飼い主から「もう飼えなくなった」という理由で、
見知らぬ町まで車で連れて来られて、雪景色の中に捨てられます。
途方に暮れたこねこをとりあえず保護したのは、サンタクロース!
こねこは、サンタクロースのプレゼント配りに同行するのですが、
こねこらしい無邪気さで動き回るので、サンタクロースも苦笑いなんですね。
ところが、こねこは、その無邪気さゆえに、知らぬ間に、自分の居場所を見つけたようですね。
そっと見守るサンタクロースの存在感が素敵です。
描かれてはいませんが、クリスマスの朝、ある少女の家での光景が目に浮かびます。
北国の人々の生活を体感した上でのドローイングは、
ホワイトクリスマスに起こった出来事にリアリティを添えてくれています。
猫好きの方にもお勧めの作品だと思います。