初版が1967年、手にしている本は復刻版で2002に出ています。
原作は多くの人が知っている「竹取物語」。作家の円地文子さんの文章で絵本にしています。
絵を担当されている秋野不矩さんは日本が誇る女流の画家のひとりで、本書以外では、福音館から出されている日本の昔話絵本もいくつか挿し絵を担当されています。
表紙絵や冒頭に登場するかぐや姫はいわゆる平安美人の白い肌、丸い眉と細い目のしもぶくれ顔です。
現代の美意識とは違うのだということが、はっきりとわかるように描かれている気がしました。
改めて読んでみると、この絵本ではかぐや姫に求婚する5人の男たちの行動も簡潔にでもきちんと描かれていて、ストーリーが飲み込みやすく面白かったです。
ページ数は少々ありますが、読み聞かせなどで子どもたちに紹介していきたい良質の絵本だなと思いました。