2014年4月1日で、第61刷!ロングセラーです。(初版は1989年)
長年親しまれている絵本には、理由がありますね。
まず、幅広い年代の人に読んでもらえる(見てもらえる)内容。
お話が、ほのぼの路線で、無難な感じですし、絵もまろやかな感じです。
絵を見ているだけで、のんびりくつろげる。そんな雰囲気です。
昭和から新聞に掲載されている四コマ漫画を思わせるような、なんとなくユーモアを感じさせる雰囲気が素敵です。
猫は基本的に、単独行動を好む生き物で、うちで飼っていた猫も兄弟猫以外には心を開かなかったのですが、この11匹は、団体行動が得意な珍しいタイプの猫なのです!常に11匹、そろって行動している。兄弟愛?隣人愛?豊かな猫たちなのです。
(この絵本だけでは、彼らの関係が兄弟なのか、友達なのか、ご近所なのかはっきりわかりませんが。そのへんを想像するのも、また楽しいではありませんか!)
昔懐かしい昭和のサラリーマンの、団体旅行の風景のようにも見えます。なにせ食糧確保のために、猫なのに水に入って漁をしています。働いているのですね。偉いですね〜。
そんな調子で、いちいち突っ込みを入れながら楽しく読めるお話です。
子どもに与えて無難な感じで、単純に面白がってくれそうです。
(ちょっと意地悪な部分もあるけど、かわいいもんです。)
大人は、夜寝る前なんかに、ちょっと眺めて、ほっと一息ついて、くつろいだ気分で眠ることができそうです。癒し系絵本。
へんなねこの正体は? 気になってついついページをめくります。考える楽しさも一緒に味わいましょう。