以前、平家物語を語る琵琶法師の映像を見たことがある。
とても低い声で、ゆっくりと語る語り口は
まさにこの本の暗闇の中で語られているイメージにぴったり。
迫力在る絵を通して、ほんの少しでも平家物語の持つ雰囲気は
娘も体感出来たのではないかと思う。
清盛も「悪の枢軸」よろしくこれでもか!と描かれていて
その迫力やいなや、読んでいて小気味良いまでである。
琵琶法師の語りで進んでゆくこの本だが、個人的には、
「民衆の憂うるところ」など、たけき者でついには滅びた者の
お陰で酷い目にあった民衆も絵で見せて頂きたかった。
(それは平家物語の趣旨に反る?)