せなけいこさん特有のあっけらかんとした終わり方と、説教臭くないストーリーが私個人的には好きです。
主人公の女の子が、嫌いな魚やお団子、足がとれたお人形や古くなったぞうりをポイポイくずかごに捨てていきます。するとくずかごの中から恐ろしい手が出てきて・・・。もしかしたら恐がるお子様もいるかもしれません。うちの娘もこの絵本を読むときは必ず膝の上にのってきます。が、何度も「読んで」と持ってくるお気に入りの絵本です。ラストページ、「ああ、こわかった。」とくずかごから去っていく女の子のうしろ姿・・・。さあ、この女の子はこれからどうするのかしら?物を大切にするようになるのかしら?それは読者の子ども自身が考えることなのです。子どもを甘やかさない、子どもを子ども扱いしない絵本だと思います。