同じシリーズを何冊か読んだら「他のも見たいから、探してきて」と、中2の娘に頼まれて、探してきました。
私は短歌絵本シリーズの中で、この本が一番面白かったです。
副題に実は「オノマトペの短歌」って、あるんです。
「オノマトペって、知っている方はいますか?私はこの絵本を読むまで、こんな単語があることすら知りませんでした。
「サクサク」「ぴたり」などの音や状態を表す言葉を「オノマトペ」というんだそうです。(裏表紙の説明より)
なので、この短歌集は「音」にまつわるものだらけです。その音の使い方も、さすがは詩人(歌人)は表現力というか、使い方というかが、すごいのですよ〜。
そしてね。改めて穂村さんのどっかり力の素晴らしさにも、堪能させていただきました!!
そうか、短歌って、こういう風に感じると楽しいんだ。と、思いました。
例えば有名どころで紹介すると、
「吸うごとに 鼻がぴたりと凍りつく 寒き空気を吸ひたくなりぬ
(石川啄木)」
この短歌に、穂村さんはこう解釈を載せてくれています。
「息を吸い込むと寒くて“鼻”がくっついちゃう。
すー、ぴたっ。 すー、ぴたっ。
変でおもしろい。 変おもしろい。
痛くておもしろい。 痛おもしろい。」
それから、現代の代表的な短歌人:俵万智さんの作品も紹介しちゃいます。
「白菜が 赤帯しめて 店先に うっふんうっふん 肩を並べる」
これは解釈なしで、子どもでも伝わる面白さだったようで、うちの子はとてもウケていました。
でも、私がこの絵本の中で一押ししたい作品は、一番その歌を実感できた
『痩せようと ふるいたたせるわけでもなく 微妙だから 言うな ポッチャリって』
思わずブッと、笑ってしまいました。
ほんとにこの絵本に出会えてよかった。短歌って、こんなに面白かったんですね〜。
子どもは、教科書に紹介されている人や載っている作品が多く、親近感がわくようで、楽しそうに読んでいました。