1巻の「勇気」といい、2巻の「信頼」といい、少し難しいような気がするのですが、とても深みのある本だと思いました。
そして、1巻でヤクーバがライオンを介抱することまでしなかった理由が2巻でわかります。
お互いは男と野生の王者としてのプライドを尊重したのです。
だから、ヤクーバが飢えたライオンに牛の肉を届けた時、ライオンは立ち去ることを決意した。
ひもじくても、施しを受けてはいけないのです。
一番関心がある場所を先に書いてしまいましたが、2巻の圧巻はヤクーバとライオンのキブウェの闘いです。
ライオンはライオン一族のために闘わなければならない。
ヤクーバは人間のために闘わなければならない。
でも、お互いを傷つけないように自分を抑えます。
これほど難しいことはないでしょう。
間違って、傷をつけたら信頼は壊れてしまうかもしれない。
闘っているときでも相手を信じること。
子どもに伝えることは難しいかもしれませんが、大人にしてもこれほど相手を認めることはできないでしょう。
2巻の「信頼」は、とても崇高な絵本だと思いました。