長谷川摂子さんの言葉づかい(文)も、片山健さんの絵も素敵でした。
一番好きな場面は素晴らし椿に見とれて、かか(キツネ)がついしっぽを出してしまったシーンです。
機織りしながらしっぽがニョキッと生えていて、ててっこうじはそのしっぽに向かって手を伸ばしている。それに前のめりになって俯いているかか(キツネ)の横顔にいろんな想いが見て取れていいなぁと、思いました。
昔話ならではの物語の流れも、読みやすくて楽しめました。
きつね女房のおかげで豊作になり、父子で稲刈りしている稲刈りのシーンも、黄金色の稲のバックがすごく鮮やかで目に焼きつきました。
5,6歳くらいから小学校高学年くらいの子どもたちにお薦めです。片山さん絵ははっきりとして見やすいので、読み聞かせもお薦めできます。