ひとこと言いそびれてしまったがために、
ずっと気になってしかたがないこと、
言えばよかったのにと後悔することってありますよね。
キツネもヘビに「君も元気でね。」とお別れの挨拶をしたかったのに、
出来なかったことに対して、ずっと気になっていました。
それも、冬の間中。
だから、キツネがオオカミに、行きたいところがあるというと、
すぐに一緒にともだちの家に行けたことが、
どれほど嬉しかったでしょう。
でも、冬眠しているともだちの所に行くなんてね〜
普通なら、ちょっと考えられない。
でも、キツネとオオカミは違う。
本当に、ともだちが好きなんだな〜と思いました。
それにしても、オオカミとキツネは、本当に仲がいいですね〜
「待てと言ったら、待ちやがれー」
「待てぬと言ったら、待てぬぞよー」
ふたりの会話が可笑しくて、何度ふきだしそうになったことか。
春になって、オオカミとキツネは友だちのところへ。
もちろん、ヘビのところにも。
ちょっと引っ込み思案なヘビでも、
「やあ、ともだち」と言われて、嬉しくないはずがないじゃないですか。
私も、思わず涙ぐんで喜びました。
「やあ、ともだち」・・・いい響きです。
私も、どちらかといえば、自分から話しかけるのは苦手です。
でも、相手から話しかてくれると、やっぱり嬉しい。
言うほうは、きっと勇気がいるのでしょうけど。
ふたりの優しさに、思わずしっぽで挨拶。
素敵だな〜こんな挨拶の仕方があったなんて。
「ともだちや」シリーズの絵本は、どれをとっても、
読めば読むほど、どんどん好きになっていきます。
内田麟太郎さんの文章(特にこのシリーズ)は、
心の描写が多いので、自分も同じ気持ちになって、
お話の中に入り込みやすいし、雪の降るときの描写も好きです。
それから、オオカミとキツネが歌う歌。
読み聞かせの時は、いつも悩まされますが、
でたらめ歌でいいんですよね?
降矢ななさんの絵は、どのページをとっても、
額に入れて飾って置きたいほど、すてきな絵です。
文章と合っているからでしょうね。
特にヘビが登場する絵は、どれもいいな〜
準主役ということもあるのでしょうけど、
ラストシーンのヘビは、生き生きとしてます。
よっぽど嬉しかったのでしょうね。
オオカミとキツネがいる限り、ますますともだちの輪は、
広がっていきそうです。
P.S オオカミさんは、絵がへただったんですね〜
あれは、ちょっとひどすぎます!
あ!それとも、天才だったりして!!!(?)