登場するのは灰色の服をきた3人のお坊さん。
表紙をめくっても色はありません。
娘達が自ら手に取ることはなかった絵本かもしれません。
「人を幸せにするものは何でしょうか」と若いお坊さんがたずねます。
その答えがきっと見つかるはずだと思ったのか
娘達は最後までじっと聞き入っていました。
旅人を寄せ付けない灰色の村で
お坊さんが石のスープを作り始めると
勇気ある女の子が石と鍋を持ってきます。
鍋から煙が出始めると次第に人が集まり、
それぞれが材料を持ち寄ります。
それまで人のために働くことのなかった村人が
みんなで作るスープを旨くするために力を合わせ始めたのです。
答えは見つかりました。
幸せは石のスープをつくるのと同じくらい簡単なことで
誰もが平等に得ることができるものなのだと思いました。