20代で日本を離れ、人生の半分近い年月を海外で過ごしてきました。その間に娘が生まれ、6歳になるまで、アメリカで暮らしました。
絵本は、娘との心をつないでくれただけでなく、私自身と日本をつないでくれるものでもありました。寂しいとき、悲しいとき、どれほど絵本によって和まされ、支えられてきたことか・・・。
図書館や書店で実際に手に取ることもできず、絵本ナビのレビューだけを頼りに、1冊1冊、慎重に選び抜いた絵本の数々。
海外にいたからこそ、1冊の重みを知ることができました。
そうやって、娘といっしょに、大切に、大切に読んできた1冊1冊の思い出。
それが今、「幸せの絵本」というかたちになって、私の手元に返ってきました。
娘は8歳になり、高学年向きの児童書も読みこなす、まさに「本は友達」という子に育ちました。
同時に、永遠に続くかと思われた絵本を楽しむ時間も、私の手のひらから遠くにいこうとしています。
けれども、「幸せの絵本」を開いたとき、「幸せな時間は、ただ過ぎ去っていくのではなく、こんなにもすばらしいかたちで、娘に伝えることができるんだ。」という思いに変わり、涙が溢れてきました。
どのレビューを読んでも、瞬時にあの頃に戻ることができ、娘のあどけない表情や無邪気な声まで蘇ってきます。
他の人には伝わらない私と娘だけの小さな世界かもしれないけれど、レビューを書くことによって、誰もが親子の特別な思い出を作ることができます。
他のメンバーさんのレビューを読んでも、じーんと胸が熱くなるのは、きっとそこにそれぞれの大切な思いが詰まっているからでしょうね。
娘のために、よいことなど何1つしていない・・・料理はいつも手抜き、手づくりのぬくもりも与えられない・・・
自分をダメ母さんだと思っていた私に、「幸せの絵本」は金メダル以上の輝きをもたらしてくれました。
「幸せの絵本」に掲載していただいたレビューはもちろんのこと、これまでに投稿したレビュー約1200件のすべてが、かけがえのない宝です。
「お母さんはどんなに長いお話でも楽しく読んでくれる」・・・そのことを「世界一やさしいお母さん」の理由の1番目に挙げてくれた娘へ・・・
ありがとう、ママを世界一しあわせなお母さんにしてくれて。
いつか巣立ちを迎えたとき、心からの感謝を込めて、「幸せの絵本」を贈ってあげたいと思います。
追記
「幸せの絵本」に掲載していただいた私のレビューを読んで、娘も絵本ナビの参加メンバーに加わりました!!
(ニックネームは、「天使のケーキちゃん」です。)
「幸せの絵本」がこんなふうにつながっていくなんて想像もしていませんでしたが、娘といっしょにレビューを書ける喜びと共に、今度は親子で「幸せの絵本」に掲載してもらえたらいいな、という大きな夢が生まれました。
今日が私と娘にとっての新たな「はじめの一歩」です。