わがままなのに甘えん坊で、すぐすねちゃうくせにやっぱりかまってほしくて、一人ぼっちがさびしい困ったちゃん――そんな憎めない存在に心当たりはありませんか?
そう、まるで幼かった頃の我が子のような(笑)
このお話はそんなちっちゃな子ブタが主人公のお話です。
ある日小人のマノーの元にやってきた小さな緑色の子ブタ、レーズン。
行くところがないレーズンは、マノーと一緒に暮らすことになります。
でも、居候という立場のわりにはちょっとわがまますぎるかも?
そのわがままぶりは、大体人間の子供の3歳から5歳くらいといったところでしょうか。
レーズンの困ったわがままにも、マノーはいつも落ち着いて穏やかに対処します。
まさに、一歩下がって我が子を温かく見守る父親(懐の深さでは、おじいちゃんかも?)のような感じ。
我が家の子供達が幼かった頃、一緒になって大騒ぎしていた私とは大違いですね(汗)
特に、本文中の第5話『“ほんもの”のみどりのこぶた』でのレーズンの扱い方はお見事の一言に尽きます。
わがまま放題のレーズンですが、憎めないだけでなくやっぱり可愛い!
「うぃ、うぃ、うぃ!」という泣き声もお気に入りです。
私を含め、8歳の娘から12歳のお兄ちゃんまで、困ったちゃんなレーズンにはノックアウトされてしまいました。
幼年童話の扱いですが、フリガナもふってあるし読みやすい文章で優しい雰囲気を醸し出しています。
幼いお子さんをお持ちのお母さん、レーズンの可愛さに癒されてみてはいかがでしょうか。
意外と子育てのヒントが隠されているかも…?