1年前のことですが、肢体不自由のある 小1と小2の子たちに 読みました。
赤ちゃんの成長を 写真でたどっていく この絵本。
脳性マヒがあるけれど、おませな小1の女の子Mちゃんには、生後5ヶ月の妹がいます。
「この子にとっては すごく身近だろうなあ」と思い、読み始めると ニコニコしてやはり興味深い様子。
ページをめくるたびに、「わぁ!」「かわいい」などと声を上げて、子どもたちは 見入っていました。
7ヶ月の赤ちゃんが 立ち上がろうとするページのとき、Mちゃんの表情が 一変しました。
ほほえんでいた顔が 急に硬くなり、泣き出しました。
あまりはげしく泣くので、Mちゃんは 付き添っていた先生と一緒に 部屋を出ました。
このことを お母さんに伝えたときの話を 聞いて絶句しました。
「Mはきのう、『立って歩きたい、練習がしたい』と言ったんです。
でも、それはできないことだから…主人も私も言葉につまりました…。そのことだと思います…」
よかれと思って読んだことで、【自由に歩くことができない自分】のことを あらためて思い知らせてしまったのです!
星川さんの写真絵本を読むと、子どもたちは 登場する人たちに すごく親近感を示します。
でも、「こんなこともあるんだな!」と思い、「この本は この子たちにとってどうなのか」と考える きっかけになりました。