扉絵は、早朝のラジオ体操。夏休みなんですね。
小学3年生ぐらいでしょうかね。
仲良し三人組のサトシとシンゴとマサトがプールへ。
しばらく遊んでから、シンゴが「水に顔をつける練習をする」っていうところから事件は、始まりました。
シンゴの練習にお手伝いとばかりに水をかけたマサト。
「邪魔するな」と水をかけ返してきたシンゴに、・・・・・・。
冗談と真剣のボーダーラインは、友だち同士といえども人それぞれで、その時のコンディションも影響しますね〜。
シンゴくん、゛顔つけ゛できていないから、焦ってたかな?
この後、本当に怒ってしまったシンゴを追いかけ、プールを出ます。
ここからがいいですね〜。
怒らせてしまった友だちを追いかけ、なんとか許してもらおうとしていた二人。
そこへ嘘のようなスコールもどきのどしゃぶりの雨。
この雨に助けられましたねぇ〜。
上からのアングルが素敵です。
そして、この後の滝修行に笑ってしまいました。
暑い季節には読んでいて、気持ちよくなるほどの光景です。
羽尻先生の描く子どもたちの喜怒哀楽の表情がとってもリアルで、読んでいて心情がよく伝わってきました。
くすのき先生の言葉を借りれば、本人はいたって本気で、まじめに、楽しくやっているつもりが、スカタンなことをしてしまうことが子ども時代にはあるものです。
〈あとがき〉に、「スカタン」と言ったり言われたり、怒ったり怒らせてしまったり、あやまったりあやまられたり、許したり許されたり、そして笑いあえるのは、この三人が対等な関係であり、本当に仲の良い友だちだからです。と、ありました。
本当にそうです。対等″な関係こそが真の友だち関係だと思います。
子どもたちには、数は多くなくとも、気が置けない仲間づくりをこの夏も続けてほしいと思います。