新学期、名前をからかわれた詠子がユーモアのある切り返しができないか考えている場面を読んだ時、自分にも思い当たる節があり、自分と性格が似た子だと思い親近感がわきました。
「いつも考えあぐねているうちにタイミングを逃してしまう」ああそうだなあ。その場にふさわしいベストな言葉、相手を傷つけない表現を考えているうちに場面が通り過ぎてしまったことの多いこと。
ナイーブで自分が人一倍言葉で傷つきやすいことがわかっているがゆえの葛藤。詠子の気持ちがよくわかりました。
突然店にやってきた竹内さんという新入社員へのおばちゃんの切り返しが素晴らしく、こんな大人であったならどんなによかったかと。この竹内さん、今後登場することはあるのでしょうか?
言葉を大切にしたいと思っている子、女の子同士の問題で悩んでいる子にはぜひ読んでほしいと思います。特に「オシャレ戦争」のくだりは今の子どもたちにも参考になるのではと思いました。