イラストはとってもきれいなんです。
でも、これでもかというほど、全否定で始まって、なんだか読んでいて悲しくなってしまいました。
お母さんや兄弟たちは、このなにもできなかったとりに対して、何ら手を差し伸べなかったのかしら? 実際、自然界だったら淘汰されてしまうのが掟なのは分かっているのですが、それを絵本の中で描くというのが、何だかもやもやが残ってしまいました。
そして最後に他の者の為にという精神。その精神は貴く美しいとは思うのですが、結局、なにもできなかったとりは死んでしまったってことかなと思うと、なんだか、やるせなさの方が勝ってしまい、これを子供に読むのは嫌だなと思ってしまいました。素直に素敵な絵本だとは私には思えませんでした。きっと評価の分かれる絵本になることでしょうね。