「ちいさなにわの ちいさなむしたち」 ママの声

我が家は家庭菜園をしているので、この絵本に出てくる虫たちをウチの庭でも見かけることが良くあるのですが、野菜にとっては残念ながら害虫です・・・
でも、この絵本を見ると虫たちには虫たちなりの社会があって、一生懸命生きている姿がよく分かります。
何だか憎めなくなってしまって、最近はそっと畑から草原に移動しています。

こどものともが好きなのでこの絵本を選びました。いとうひろしさんの色の使い方が美しいのでうっとりしました。天気予報のアナウンスの仕方が実にユニークで気に入りました。こんな楽しいアナウンスで一日を始められる主人公達は幸せ者だと思いました。パステルカラーが優しくて文章ととてもよくマッチしているのが良かったです。続編を読みたくなりました。

虫たちの生活が描かれていて、カタツムリのおじいさんの「あめの　ふらないところは　おてんきに　なるでしょう」という大まかな天気予報にクスリとしました。

ナメクジさんの引越しではクロオオアリの引越しセンターというのに、またまたクスリ。

変な薬を巻かれて引越しという点では、さりげなく環境問題も。
水色を基調として、虫たちがピンクという、ちょっと珍しい色調の本で、ほんわかのんびりとした虫たちの、生活が楽しく伝わってきました。

普段存在すら忘れがちな、小さな虫たちの日常が描かれています。
忘れがちですが、見つけたときには子供たちの人気者。
「へえ、こうやってみんなで仲良く暮らしてるんだあ」と変に素直に納得してしまいました。
虫の話と言うと、それぞれの虫本来の色で描かれがちですが、この本はピンクや水色、オレンジなど、淡い色でまとまっていてかわいいですよ。