こどものとも年中向き128号
娘が下ネタに目覚めましたが、ウンチやオシッコより断然オナラに興味津々。
しかし現代絵本でオナラ……と、辿り着いたのが昔話。
これがなぜか昔話にはオナラものが多いのです。
昔々じさまが、山で木を切っていたところ、「おらいの山の木を切るのはだれだーっ」と山の神様が叫びました。
そこでとっさに「やまやまの、へっぴりじぃだ」と言ったところ、山の神様の前でへをたれることに。
「ちゅう、ちゅう、にしきさらさら、ごようのまつばら、とっぴんぱらりの──ぷっ」
すっかり気に入った神様からは土産が。
さてそれを聞いた隣のばさまは……特に意地悪でも欲深でもないばさまには、ちょっぴり気の毒なラストが待っているのでした。
だって生活が苦しかったら誰でも考えちゃいますよね。ちょっと気が早いだけで。
繰り返しだんだん盛り上がっていく「へ」に娘大ウケ。
まぁどうやったらオナラがこんな言葉に聞こえるというのでしょう。
昔話特有の語りが、読み手をも盛り上がらせます。
えらく気さくな山の神様がいたものです。