オタマジャクシの学校で、一人だけ、不慮の事故で尻尾がとても短くなってしまったオタマジャクシがいます(タマちゃん)。
尻尾のせいで泳ぐのがとても遅いタマちゃんのことを思って、他の生徒たちが運動会本番では特別扱いをすることに。
でも肝心のタマちゃんは特別扱いしてほしくなかったのですが、皆が自分のことを考えてくれたと思うと、そうも言い出せず・・・。
他のみんなと違う部分がある人。ハンディキャップがある人。
もちろん、どんな人でも楽しく幸せに暮らせるような気遣いは必要。
でも、特別扱いすることが必ずしもいいとは限らない。
オタマジャクシ学校の先生が言った「大切なのは相手の気持ちになって考えること」という言葉。まさにそのとおり。
でも、子ども達がタマちゃんのことを考えてこれが一番いいと思った策が、特別扱いだったんですよね・・・
タマちゃんがとった行動によって、他の子ども達もきっと「人の気持ち」についてもう一度考え直すことができたのかなと思います。
いろいろ考えさせられながら読み進めたこの本、ラストで、ほっ。とさせられました。
5歳の息子にどこまでこのストーリーの深さが理解できたのかはわかりませんが、読み終えたらなんとなくしんみりしていたので、感覚的には思うところがあったのかな、と思います。
もう少し大きくなってまた読んでもらいたい本です。