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金のひしゃく 北斗七星になった孤児たち」 ママの声

金のひしゃく 北斗七星になった孤児たち 作:増田昭一
税込価格:\0
発行日:2004年03月
ISBN:9784902220049
評価スコア 4.4
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みんなの声 総数 4
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  • 読む度号泣、絶対みんなに読んで欲しい

    • はなしんさん
    • 40代
    • ママ
    • 福島県
    • 女の子10歳、男の子8歳

    「金のひしゃく」と聞くと、トルストイが書いた童話で、水を欲しがる母のために、水を汲みに行き、やっとひしゃくに水を汲んだ帰路で、頼まれる度に、自分の分は我慢して、犬や、見知らぬおじいさんにまで、残りわずかな水を分け与えると水はなくならず、コンコンとまた湧いて来て、金のひしゃくになり、最後には空へ・・・。というお話が有名です。

    一方、このお話は、戦争孤児による実話を元にした悲劇を描いており、そに真実の壮絶さ、刹那さに胸をえぐられる思いがしました。我が子に読みながらも、耐えられずに涙があふれ、とても先に読みすすめることが出来なくなってしまいました。

    戦争の絵本は、今までにも随分読みましたが、この話のように、満州に取り残された戦争孤児の悲劇を語ったものは、初めてであり、自分が今まで、中国残留孤児の本当の悲惨さを余り理解していなかったということを思い知らされました。
    このお話には四人の孤児が登場します。こうちゃん、よっちゃん、よしぼう、しんちゃんという小学生で、みんな家族を亡くし、帰りたくても日本に帰ることも出来ず、食べるものはほとんどなく、氷点下2、30度の冬を乗り越えることなく皆死んでいきました。
    同じ難民収容所の大人たちは、自分や自分の家族のことだけで手一杯。栄養失調で、いつも下痢をし、体力がないため垂れ流し、お腹をすかせて、臭くて汚い彼らに優しくしてくれたのは、二週間に一度、炊き出しに来てくれた優しい炊事場のおじさんただ一人でした。
    彼らは、今までの経験から、自分達が、後どの位で死ぬのか幼いながら理解しており、それが一層読んでいて切なくなりました。
    そんな彼らは、お金もないのに、親切にしてくれたおじさんに、なんとか御礼をしたいと話し合います。そして、考えに考えたプレゼントとは・・・。
    最後におじさんが、お正月用にと、張り切って炊き出しへ行くと、いるはずの彼らは、一人としてもうこの世にはいませんでした。
    しかし、最後まで生き残っていたよっちゃんは、仲間との約束を果たすため、おじさんへのプレゼンとを伝えるために、目も霞んで後数時間の命の灯火の中、必死になって手紙を残します。
    その手紙に込められた四人の感謝の思いの深さ。姿がボロボロになっても、最後までキラキラとした彼らの心の美しさ、純粋さは、本当に堪りません。手紙は、何度読んでも、もう涙が止まりません。
    お金も何も持っていない彼らが、必死になって考えたプレゼントに、私も感動し、ただただ涙が溢れて止まれませんでした。

    この少年達は、おそらくトルストイの童話を知っていて、そこからヒントを得たのだと思いました。
    食べることに、事欠いたこの時代、おじさんは、自分も三人の子供を抱えながらも、二週間に一度、自分よりも、もっと苦しんでいる難民収容所へ炊き出しへ来てくれたのです。そんなおじさんが、食べ物に困らぬよう、家族揃って日本に帰れるように願い続けたのです。

    おじさんが無事に日本へ帰れたのか本の中ではわかりません。しかし、私は確信しました。彼らに守られて、きっと日本に帰国できたことを。

    この絵本は、もっともっとみんなに読まれるべき絵本です。
    「火垂の墓」と同様、みんなが知っているお話であるべきです。
    作者の増田昭一さんは、この少年のお兄さん格でした。四人は、代表であり、彼らが全てではありません。もっとたくさんの子供達が、同様にして死んでいったのです。
    だから、全ての日本人に、もう二度とこんな思いをする子供達がいなくなるよう、もう二度と戦争など起きぬよう、世界から戦争が無くなるよう願って止みません。
    この絵本が世界平和の一助になりますように。

    投稿日:2008/04/06

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  • 二分の一成人式の息子たちへ

    「二分の一成人式」、というのがここ最近、小学校で4年生の10歳になる年度に行われるようになった。息子たちがこの行事を行う頃、毎週水曜日の朝に保護者が行う「読み聞かせの時間」で私が読んだ本が、この「金のひしゃく 北斗七星になった孤児たち」である。図書館でこの本を手にした時から、「二分の一成人式」なるものをすると話す息子たちと是非読みたいと思った。この絵本の主人公たちも息子たちと同じ「10歳」だった。同じ「10歳」、同じ「日本」の子供たち。息子たちはこの絵本を読んで、どんなことを思うだろうか、と思った。家で読み聞かせの練習を何度しても、この絵本の持つ重さに胸がいっぱいになり、涙をこらえるのが難しかった。そのような本を、朝の時間に読む本としてはふさわしくないのでは、と思われるかもしれない。それでも私は、同じ「10歳」の息子たちのクラスでぜひとも読みたい本だった。息子とは、幼稚園に上がる前から、一緒に本を読んできた。幼稚園では、息子のクラスで素話「雪女」をさせてもらった。小学校では、低学年の時から、毎週クラスで絵本を読んできた。沢山の大好きな本があるけれど、息子たちの「二分の一成人式」には、この本を読んだ。多くの子供たちの心に、この本が届きますように、と祈るような気持ちで読んだ。私にとっては、思い出深い一冊だ。

    投稿日:2016/11/11

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  • 戦争の現実

    星の動きを習ってきた娘に星の絵本をと思って探したのですが
    戦争のお話でした。
    金のひしゃくと聞くと、北斗七星を連想しますよね・・^_^;

    この本の「金のひしゃく」は
    栄養失調でなくなった孤児が最後に残した
    炊き出しのおじさんへの感謝の手紙に記されていた「お礼の品」なのです。

    お話は、ノンフィクションで
    自身の体験を自ら絵と文にされているだけに
    巻末に「少し服はきれい目に書いた」とされていましたが
    それでも生々しく、匂いたつような印象を受けました。

    戦争はいつも、罪もない人々も巻き込んで
    その運命をゆがめてしまいます。
    寿命を全うすることなく星になってしまった孤児達を
    忘れてはならないと感じました。

    投稿日:2014/07/01

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