もゆちゃんはお父さんが飼育係なので、動物園でお手伝いをするのです。
そのもゆちゃんが綴った日記風のおはなしです。
それだけに、動物園を体感できますよ。
文章も比較的多いので、読み聞かせというよりは、
じっくりと読んで、高畠那生さんの味わい深い絵も味わってほしいですね。
ゾウのうんちでびっくりして、えさ作りの様子も生き生きと描写されています。
テナガザルの赤ちゃんにいたっては、母親の病気中うちで預かるんですよ。
もちろん、動物園に帰る前日には一緒に寝るのです。
動物達と会話できるほどの、もゆちゃんの姿が素晴らしいです。
とてもリアリティがあるので、ちょっと気になって調べたら、
ほとんど作者の実体験が基になっているようです。
ゾウのアサコ、キリンのタミオ、ラクダのコブオ、テナガザルのモモコ・・・。
作者の回想文にも登場していました。
この動物園はどうやら北海道の旭山動物園のようですし、
もしかして、作者は、あの、あべ弘士さんの娘さんでしょうか。
ちょっと、掘り出し物を見つけた気分です。