森の奥に住む、クマのお話。
ある日、突然草むらを耕し始めたクマ。
そんなクマの行動を不思議に思い、森の動物たちが質問します。
ところが、「かってだろ」「いそがしいんだ」などと、
なんともぶっきらぼうなクマの返事。
意地の悪いクマのお話なのかと思いきや、実は、
口は悪いが、憎めないクマだったんですね。
読み始めの印象が悪かっただけに、後半のクマに対する
印象は、かなり好感度アップしました。
見かけからは想像の付かなかった、クマからのプレゼント。
みんなの質問にぶっきらぼうに答えていたのは、サプライズの
プレゼントだったからなんだね。
本当は、とても優しい心の持ち主だったクマ。
「人は見かけに寄らない」ということを、クマを通して
感じさせてくれる、素敵な作品です。
読み終えてから、1ページ目の空を見上げているクマの絵を
あらためて見ると、クマの優しさが伝わってくるような気がします。