「ボクは、なんにもならない」 ママの声

文章はとても簡単な短い文ですが、
内容はとても深く難しいです。
食物連鎖から外れている『ヒト』について問題提起しているようです。
『ボクは、なんにもならない』から
『〜なれない』に変わり、
『そうしてヒトは生かされてきた』
と締めくくられています。
生きとし生けるものの頂点に立っているともいうべきヒトが
勘違いして驕り高ぶってしまうことに対して
警告を発しているのです。
ヒトも何らかの動物に食べられて食物連鎖の中に入るとすると
想像してみたら…ぞっとしますね。
（現況は蚊に血を吸われるくらい？！）
逆に言われてみると不思議ですね。
神様でもあるまいのに。
今の状況に感謝をしたい気持ちになりました。

表紙に惹かれて、なんとなく図書館で借りてきた絵本ですが、奥が深かったです。素晴らしい絵本だと思いました。
中一の娘は「へぇ〜」と、興味深げに読みました。
文章は単純で、いわゆる自然界の食物連鎖のようなことを描いていますが、この絵本を読むと、「人間って、ほんと、自然（地球）に何にもお返しができない生き物だな」と、悲しくなります。

ちょっと、一部を抜粋しますね。

『太陽は、草になる。
　草は、牛になる。
　牛は、牛乳になる。
　牛乳は、ボクになる。
　ボクは、なんにもならない。』
　
子どもから、大人まで、たくさんの人に、ぜひ、興味を持って、読んでもらいたい1冊です。
文章名短くて、大変読みやすいですが、作者の意図したことが伝わるのは小学校高学年くらいかもしれません。

わかりやすい絵ですが、訴えていることはとても深くて・・
読み終わった後にも、私にはこの本に対する明確な答えが出せませんでした。。

牛は牛乳になる。牛乳はぼくになる。ぼくは何にもならない。
鮭はおにぎりになり、豚はホットドックになり・・ぼくになる。
でもぼくは何にもならない。

その通りです。人間だけが食物連鎖から外れています。
普段何気なく過ごしている暮らしについて、はっとさせられました。
でも、これはどうしようもない人間社会の仕組み、自然の仕組みです。
どうにもできないと思いました。
私達は食する対象に感謝し、一生懸命生きるしかないですよね。