前回は、65年前の戦争のことを描いた絵本を読みました。
今回は、今現在 中東で戦争やテロによって、
家族を失い、住むところも無くし、
自分の国を捨てざるを得なかった、2人の少女の友情の物語を読みました。
読む前に、
この本が現役の高校生の翻訳であること。
原題は「Four Feet Two Sandals」だけど、
「ともだちのしるしだよ」の方が親しみやすくて、友達の物語なんだなとわかりやすくて良いよね。
この本は、一人の難民の女の子が
「なぜ、私たちみたいな 子どもをえがいた本がないの?」という言葉がきっかけで、生まれました。。。と
ここまで、話してから
『難民』という言葉を聞いたことがあるかどうか、聞いてみました。
さすが6年生。
何人か手が挙がり、「ニュースで聞いたことがある」と答えてくれました。
「この絵本に登場する女の子たちは、アフガニスタンとパキスタンの国境にあるペシャワール難民キャンプというところに居ます。
今度テレビでその言葉を聞いたら、この絵本のことを思い出してね」
と お話ししてから、ページを開きました。
物語は、難民キャンプの中での話なので、
戦争の描写も、直接誰かが死んだり怪我したりする描写も出てきません。
それでも、
一足のサンダルを大人の足の間から砂ぼこりにまみれて、やっと手に入れる同世代の女の子。
何日も歩き続けて、足がひび割れ、腫れている少女。
家族を失い、国を出て、心細くキャンプで生活している様子。
女の子だから、学校に行けなくて、自分の名前さえ書けないこと。
難民の悲しみが、耽々と描かれています。
この事が、今・現在、同じ地球の上で、同じ世代の子供たちが、経験していることだと、
目の前の子供たちに伝えたい…と思いながら読みました。
教室では、特に、女の子たちの目が真剣でした。
女の子同士の友情に、共感するものがあったのでしょうね。
しんみりとした空気で、この本を読み終えました。
3分ほど時間が余ったので、
「ぼくがラーメンたべてるとき」を続けて読みました。