「まいごになった子ひつじ」 ママの声

静かに泣けました。
安心して泣きました。
羊飼いの、我が子を思う気持ちに似た感情がたまらなかったです。
母ひつじ心そっちのけで、冒険心いっぱいに遊ぶ子羊。
可愛らしさを振りまく無邪気さに‘あぶないわ！’って何度呼びかけた
ことでしょう。
虎視眈々と獲物を待つピューマの危険を我が子への心配に置き換えて。
写実的な絵が、迫り来る恐怖に一層緊迫感を与えています。

おーい、風さん、お願いよ。
どうぞいつもさわやかに吹いて下さいね

ゴールデン・マクドナルドは あの有名な
マーガレット・ワイズ・ブラウンの 別名です。
お話も素晴らしいし、
絵も雰囲気があってとてもよかったです。

子どもたちは、読み終わった後、
一度聞いただけで覚えたのか、
「おーい　風さん・・・」と言っていました。

少年が自分の仕事の責任を感じてか、
あるいは自分の大切な子羊を心配して、
暗い中探しに行く場面では
ドキドキハラハラさせられました。

こういう子どもの強さを見せる
絵本はなかなかないと思います。

1946年コルデコット賞銀賞受賞作品です。
こひつじが迷子になって、主人公の男の子が探しに行くというだけの話ですが、
1つ1つの情景をとても丁寧に描いてくれているので、
ひつじのいる高い山の空気や草の匂いまで感じられそうな気分になります。

とってもいい作品でしたが、あえて4つ星にしたのにはわけがあって、
少年と一緒にひつじたちの番をしていた犬がいるのですが、
こひつじが迷子になった時、一緒に探しに行ってくれてたのに、ラストページではこひつじと少年しか描かれていなかったんです。
これは徒労者に失礼ですよね〜。
ここで犬も書かれていたら私は5つ星をつけてましたよ。

素敵な絵でしたね。
子羊はかわいらしく、草原の緑は青々としていて、ピューマは恐ろしい雰囲気でした。
羊飼いの少年の行動は、勇気がある・・・というよりは、無茶にも見えました、私には。
無事だったから、本当に良かったです。

娘は「ハイジじゃないの？」と言いながら聴いていました。
確かにアルプスの少女ハイジの世界ですね♪
ひつじかいの少年がちゃーんと子ひつじのことを考える少年で
よかったなあって思いました。そうでなければ今頃・・読み終えて
ほっとしました。娘は少年よりはまいごになった子ひつじに近い
タイプなので、きちんとしよう・・って考えたかな？考えていれば
いいな（笑）。