草原でしょうか、やわらかそうな草地の上で、1匹の子猫が空を見上げて思っている。
「空って冷たいのかな、あったかいのかな、ぼく、さわってみたい。」
って。
大人になると、空を見上げる回数もずいぶん減ってしまうけれど、子供の頃は、不思議でしたよね。
どうして、雲っていろんな形に変わるんだろうとか、空ってどこまであるんだろうとか、どうなってるんだろうとか...
ねこは、カメの力を借り、狐の力を借り、ぶたの力を借り、みんなの上にのって、空に手を伸ばす。
でも、届かない。
そして、くま、かば、ぞうがそれに加わり、高い高いはしご段に登ったすえ、空に届いたのです。
が、届いたと思った瞬間、かみなりが落ちてきたんですね。
おうちに帰りたいと泣くかみなりを、また、みんなで、はしご段作って空へ返してあげる。
草原の緑と空の水色。広い草原に、広い空が、とても気持ちのいい絵本です。
ページをめくりながら、「今度は誰が出てくると思う?」とあてっこしながら、読みました。
息子いわく「ぞうの上にのったら、ぜったい空に届くと思ったよ。」
ぞうに乗ったら空に届く、と自信満々に言う息子に、ほほえましい気持ちになった1冊です。