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コールデコット賞受賞作品ということで読んでみました。 暴動事件をモデルに描かれたお話なんですが、 物騒な世の中、日本だけは大丈夫とは言えないし、 ブラジルだからと他人事として感じたくないと思いました。 転勤族だから感じるのですが、 最初はとっつきにくいと感じた近所の方も 話していくと、野菜をくれたり親切に教えてくれたりします。 「たぶん、おたがいのこと よく しらなかったんだよ。」 本当にそうですね。 世界で起こっている紛争やいざこざも対話していくことが 大切なんでしょうけれど、それが一番難しいのかもしれませんね。 内容も絵も雰囲気があり怖いのですが、 その中で猫が子どもたちの慰めとなり、 「こわい」と言っていた子どもたちも 「ねこちゃん」と喜んでいました。
投稿日:2019/01/29
1992年のロサンゼルスの暴動の日を描いた作品です。 迫力のあるコラージュの絵に惹かれて何気なく手に取ったのですが、強いメッセージのある社会的なテーマだったので、衝撃的でした。 助けられた二匹の猫が仲良くしているのを見て、「でも いまは わかりあえたんだね」と言った男の子のセリフが胸に迫ります。 一緒に読んだ6歳と9歳の娘は、実際に起きた出来事と知ってショックを受けているようでしたが、人種差別の問題などを理解するようになったとき、この絵本のことを思い出してくれたらなと思いました。
投稿日:2014/03/05
刺激的なコラージュと力強い絵で表現された、重いテーマのお話です。このような社会的なテーマの絵本が、コルデコット賞受賞ということが、すごいなと思いました。大切なことを、子どもたちに伝えたい、というメッセージを感じます。 暴動のきっかけになった事件のことは、ニュースでも繰り返されていました。しかし一般社会の中でも、人種差別があるんですね。 ダニエルが「わかりあえたんだね」と言ったとき、あたりがシーンと静まり返った、という場面が印象的でした。 コラージュも絵も、迫力があって見応えがありました。
投稿日:2012/10/09
過去に起こったロサンゼルス暴動をもとにつくられた絵本です。 文のなかに、人種のちがいなどから分かり合おうとしていない大人のようすが見え隠れして、子どもに見せたくない大人のもつ偏見が、あえてあらわに表現されているなあと思いました。 人間よりも先に、それまでけんかばかりしていたネコたちが仲良くなっている場面では、肌の色のちがいや貧富の差などを超えて相手を分かろうとする気持ちがどんなに大切かを知らされます。 人種問題や貧富の差は、アメリカに限らず、全世界に見られます。これを解決する第一歩が、相手を思いやり、理解しようとする気持ちをもつことであることを、この本で明確にできたと思います。
投稿日:2008/03/17
子供にとって恐怖以外の何者でもない暴動の夜。いなくなってしまった飼い猫を思いやる気持ち。 「たぶん、おたがいのこと よく しらなかったんだよ。」というダニエルの言葉の重みが忘れられません。 人と人の争いを平和的に解決する方法がこの言葉の中にあるように思えました。 インパクトのある絵も子供たちのお気に入りです。 「人種」のことや「暴動」については子供から質問がありましたが、毎日戦争のニュースが流れる昨今、さほど細かい説明は必要ありませんでした。
投稿日:2003/04/10
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