ある国の王子さまが誕生される時、魔女がお祝いの言葉をあげるのです。言おうと思っていた言葉を先に言われてしまった魔女は、ついうっかり『耳がロバの耳になる』なんてことを言ってしまいました。人の言うことをしっかりと聞くようにと言いなおしたのですが、成長した王子さまは、髪の毛を伸ばし、いつも変わった帽子をかぶっていたのです。
見てしまった散髪屋は、本当のことを言うと、牢屋に閉じ込められてしまいました。本当のことを言わずに、お城から帰ってきた散髪屋ですが、やっぱり黙っていることはできなかったようです。その結果…
救われるのでしょうか。最後の最後まで、どうなることかとハラハラしながら読みました。人物の描写が可愛らしくて、ロバの耳の王子様、そんな醜い姿には見えませんでした。