けわしい顔のかかしのじいさんと対照的に美しい四季折々の風景。
とても優しくあたたかいタッチの絵は、
ころわんシリーズを描かれた作家さんの絵だったんですね。
きむずかしいかかしのじいさん。
でも、すずめを追い払うのが仕事なんですもんね。仕方ないです。
でも、邪魔でしかなかったすずめと触れ合ううちに
かかしのじいさんにめばえた感情。初めて知る相手を思う気持ち。
とてもせつないですね。
かわいいすずめに会いたいっていう素直な自分の気持ちに
やっと気づいたけれど、その時はもう会えない。
『ここにはくるんでねえぞー』と叫ぶときのせつなさを思うと
涙があふれてきます。
そして黄色い花をみて『じいさーん』と思い出すすずめ。
こんなあたたかい気持ちにあふれた本を読み聞かせで使ってみたいけれど、
最後に泣いてしまいそうで、うまく読む自信がないです。
でも、いつか挑戦してみたい素敵な本です。