身近な鳥、カラス。
町の嫌われ者。ごみをあさり、知能が高いゆえに時にはその鋭いくちばしが人々に脅威を与える。
だけどカラスって昔からそうだったのかな?
いやいや、本来は山に住んでこんなふうに暮らしていたんだよ。
自然のなかで。
そんなカラスの生態をとださんのグラフィカルな絵で伝えてくれます。
白いページに黒い枠。大きな余白が活きてます。
自然の中のカラスの絵はどれもすてき。
一枚一枚が完成された作品のよう。
(とくに水をのむカラスと、ピンクの花が咲いている中で顔をだすカラスの見開きページが好きです)
北欧のおしゃれな布のパターンみたい。
でも・・東京にでたカラスの光景は一転哀愁が漂っています。
町の中で奮闘して生き延びるカラス。
でも大怪我をして・・・。
さいごは絵本らしい終わり方で、実際はこうはいかないよ・・と
おもいますが、なかなか考えさせられる絵本です。
あとがきの「50年位前の日本にごみは殆どありませんでした」
この言葉がキーワードになる気がします。
食べ物をだいじに、ゴミをできるだけ減らそうと思いました。