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『ジュマンジ』や『急行「北極号」』など、オールズバーグさんの作品は幻想的で不可思議。独特な世界観に、いつも魅了されてしまいます。 こちらの絵本も、表紙の絵からも、奇妙な雰囲気が漂っています。 名前のない人と暮らすことになった、ベイリーさん一家のおはなし。現実と幻想が交差して、不思議な気分になりました。 夏から秋へと季節が移り変わるたびに、思い出してまた読みたくなると思います。
投稿日:2021/10/28
農家の男が、ある男を車ひいてしまいます。それから男は農家で暮らすようになりますが、彼が来てから農家の周りの季節が止まってしまったよう・・・。彼はいったい何者なのでしょうか。 一本の映画をみたような気分です。はっきりした答えは描かれていないので、不思議な余韻が残ります。絵の力がすごいです。大人向けの絵本だと思います。
投稿日:2017/06/14
オールズバーグのなかでもちょっと異色な作品ですよね。全体的に優しさに満ちているように私は感じます、そういうところがとても好きなお話です。小学校での読み聞かせをしていますので、少し冒険かな?と思いましたが、すごくよく聞ける学年なので思い切って選書してみました。してやったり!大というほどではありませんが成功でした♪読み終えた後「おもしろかった〜」とため息をつくように言う子がいました。「いったいあの人なに?なに?」と、話してる姿も微笑ましかったです。絵も美しいし、もちろん季節感を感じられるし、全体を包み込む秋の優しさがなんといっても素敵な一冊です。読み聞かせしたのは、よく聞ける四年生です。テンポよく読みました。
投稿日:2012/12/07
これもまた、とても面白い話でした。 一体、この『名前のない人』はだれ合ったのでしょう? もう少し後の時期ならサンタかな?なんて、想像もしてしまいそうですが、 晩秋の景色を見て、気や葉を見て、彼が何を思ったのか、いったい何を思い出したのか、すごく気になりますが、オールズバーグははっきり「なんだった」とは描いてくれていないんですよ〜。 これは、読み手ひとりひとりが感じて思う『それ』を描けばいいということなのでしょうか? 特にラスト1ページに描かれている内容は、すごく気になります。 秋の精?、それとも木枯らし1号?そういう自然界の、妖精みたいな存在だったのでしょうか? この絵本を読んだ人と、いろいろ議論してみたいです。
投稿日:2011/11/25
ベイリーさんの車にはねられた男。記憶をなくしてしまっているその男は、ベイリーさんの農場で暮らすことになります。 この男の人は一体何者だったのか? そういう考える楽しみが読後に待っています。 話自体で楽しめるのはもちろんですが、読んだ後にいろいろ想像しながらお話を振り返るのもまた楽しいものですよね。 体温計の水銀が全く上がらないこと。 スープを冷まそうとした息にやけに寒く感じること。 野うさぎと慣れ親しんでいること。 それから、男の周りだけ季節が止まってしまうこと。 彼は一体何者なのでしょうか。 森の精だったのかな?などと考えたりもしました。 1年中、緑が溢れる森で動物たちと仲良く過ごしている姿が浮かんできたのです。 答えはでてきません。 だからこそ、いつまでも心に残る作品になるのではないかと思いました。
投稿日:2009/04/05
大人の絵本かなと感じました。 少なくとも8歳と5歳の我が子にはまだ難しいです。 が、とても魅力的な絵本でした。 余韻たっぷり、大人が想像力全開にして余韻を楽しめる絵本です。 ショッキングなオープニングから謎を残した曖昧なエンディングまでひきつけられます。 絵もとても素敵で画集を見ているかのような気持ちにもなりました。 名前のない人は誰なのか、幸せな余韻を残してくれる絵本です。
投稿日:2008/12/21
オールズバーグの一連の不思議物語の中でも、特に余韻の残る作品です。 ベイリーさんが車で轢いてしまい、面倒を見ることになった「名前のない人」。 何処から来て、何処に去ってしまったのでしょう。 私の考えるところ、自然を愛する人である事には間違いないと思うのですが… ずーっとずーっと考えています。 オールズバーグもそこをねらって、多くを語らなかったのかな。
投稿日:2008/02/22
実にフェルメールのような雰囲気の表紙です。C・V・オールズバーグ体験2作目です。どんどんはまってしまいそう・・ あとからいろいろ思い巡らせる楽しみがあって。
投稿日:2008/02/12
「急行 北極号」や「ジュマンジ」など、作者独特の世界観がこの絵本にも表れていて、これも期待どおりの作品でした。名前のない人は、誰だったんだろうと、今も家族で話し合っています。 家族と接するうちに、今まで経験したことのない楽しいことや面白い事などたくさんあって、自分の使命を思い出したときに別れを決意した名前のないのない人の気持ちを察すると、涙が出てきました。しかし、毎年この家族と会っているんだと分かり、ホッとしました。
投稿日:2007/10/31
オールズバーグファンの我が家の子供達。 どんな感想を言ってくれるのか興味津々の1冊でした。 表紙に描かれた男性を見て 「どうして スープを見てこんなに驚いているのか…」って 2人とも とても不思議に思いながら読み始めたようです。 読み終わると この男性の正体について 口を開きました。 「この人は 妖精かもね。」なんて ロマンチックなことを言ったのは息子 笑。 「この男の人は 季節そのもので 本当は<風>なんじゃないかな。」なんて 妙に大人っぽく話し出したのは娘 笑。 最後までこの男性は「名前のない人」。 スープを見てどうしてそんなに驚いていたのかも はっきりとした答えはありませんでした。 でも その為か余韻の残るお話となり 子供達との会話が弾む絵本となりました。 それから 絵の構成が 映画の作り方に似ていて スッとお話に引き込まれていくのは この為かもしれないな…と思ったりもしました。
投稿日:2007/10/15
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