小4の息子が国語の教科書で新美南吉の「ごんぎつね」をやっていたので、他の作品を読むのにちょうどいいかもと思って、二人で全頁おためしで読まさせてもらいました。
とってもかわいい話でした。そして、絵がとてもよいです。
さるが赤いろうそくを持って歩く場面や、みんなで山に登っていく時のさるとの微妙な距離、そして、くじ引きのところなど、どれも万人受けする絵でとても丁寧に描かれていて、すごく分かりやすくて素敵でした。
小学生くらいになると、ろうそくと花火の違いは完全に分かっているので、南吉がどう最後を落とすのかがとても気になりましたが、最後は絵が語っていてくれて、実際にその場にいたら、ぽっと灯るろうそくもきっと美しかったんだろうなと思いました。
赤い蝋燭と聞くとどうしても小川未明の『赤い蝋燭と人魚』のくイメージが先行してしまいますが、赤い蝋燭は赤い蝋燭でも、こんな違うストーリーが作家が違ければできるのって素敵だなと思いました。なかなかユーモアがある話でした。